2007年晩秋には、厳しい景気後退に突入すると考える理由が十分にあった。
今後2年に、サブプライム・モーゲージなど、総額3千5億ドルの高リスク住宅用モーゲージで金利が更改され、とんでもない高金利になるものも多い。 デフォルトが急増するだろう。
200万人もの人たちが自宅を失うことになりかねない。 住宅価格は下落を続けるだろう。
市場の予想はピークから10パーセント下がるというものだが、悲観的な予想では少なくとも30パーセント下がるとされている。 そして今回のサイクルハード・ランディングも景気後退が起こっているアメリカでは輸出が増加を続け、いずれ個人消費の減少を補うことになるだろう。
消費主導の経済から輸出主導の経済への転換が、2年ほど後に景気後退から回復する際に主要な要因になるだろう。 だがこの転換の過程は苦しく、時間がかかる。
信用の収縮はすでに鮮明になっているが、今後、勢いを増していく。 2007年11月、GSのアナリスト、JHは、サブプライム・モーゲージと関では、悲観的な見方が間違っていた例はまだない。

消費者の多くが、住宅の評価額よりモーゲージ・ローンの残高の方が多い状況に陥るだろう。 消費支出は減少しなければならない。
個人消費は1990年代の平均ではGDPの約67パーセントだったが、2007年前半にはGDPの72パーセントを占めている。 大統領経済諮問委員会委員長を務めた経歴のあるM・Fの指摘によれば、この増加のうちかなりの部分は住宅を担保に総額9兆ドルを借り入れて資金をまかなっており、いまや持続できなくなっている。
クレジット・カードでの借り入れを増やして消費水準を維持すれば、後にぶつかる問題が一層深刻になるだけになる。 アメリカに製品を輸出している外国企業は一般に、ドル安の影響を吸収してきたが、今後も吸収しつづけることはないだろう。
これに対して市況商品を輸出している企業の大部分はドル安の影響を転嫁しており、このため、原油などの原料ではドル建ての価格が急激に上昇してき連商品による損失で、商業銀行の自己資本が約2千億ドル減少すると推定した。 自己資本に対する貸し出しの比率が平均十倍だとすると、約2兆ドルの信用収縮が起こることになる。
同じ11月に、市場全体の信用残高が前月比で9パーセント減少しており、過去最大の減少幅になった。 信用収縮はハッィウスの予想の何倍もの規模になるだろう。
商業銀行と投資銀行のレバレッジに関する最近の分析によれば、信用の解消ははるかに急激になりうる。

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